R31HOUSE

創業秘話


 今年で創業20年になります。1997年5月、当時大学生だった私は、R31に乗っており、個人的な趣味で「R31スカイライン」のHPを開設しました。そのHPの名前が「R31HOUSE」だったのです。ネットがダイヤル回線だった頃の話です。ネットで仲間を集めミーティングをしたりツーリングをしたりして遊んでおりました。大学卒業時には、R31仲間がかなりの人数になっており、そのままの流れ?で、R31の専門店を起業することになりました。

 

 社会人1年目、まわりからR31の専門店なんか、もって3年と言われておりました。その当時不人気の代名詞だったR31は、新車発売から10年が経過しており、市場価値は底値になっており、そのまま絶滅していくと思われていました。

 

 しかし、「R31は世界一かっこいい」そう心から思っていた私は、市場価値がなく、どんどん捨てられていくR31を、日本全国から全部集めてやろうと思うようになりました。22歳の夏です。それから約2年間、オークションに出るすべてのR31を買いまくりました。その数ざっと200台です。いつしか、私の仕事は、集めた「R31」を1台1台キレイに仕上げて、「作品」としてネットに掲載し販売していくこととなりました。私の作る「R31」を求めて日本中からマニアが訪れました。

 

 私はネットとメディアを使い「R31はかっこいい」ということを世界中の人に知ってもらう活動を始めました。ミーティングやツーリングのイベント、オートサロンやノスタルジックなどのカーショーへの出展などを、雑誌に取材してもらったり、ネットにレポートとして掲載したり、その活動は多岐にわたり始めました。

 

 それから20年、中古車相場も当時の100倍を超えるほどの高値を記録し、いまや世界中へ輸出されていく、歴代の日産車を代表するマシンの1台となりました。と同時に、「R31HOUSE」というブランドの知名度も世界中に轟くこととなりました。

「夢」を叶えた先にある絶望

 私には設立当初より「目標」と「夢」がありました。

「目標」は、世界中の人に、「R31のかっこよさを知ってもらう」というもので、これを生涯をかけて取り組むと心に決めて活動を始めました。ちなみに、この活動にはゴールはありません。

そして「夢」は、「私の作ったR31に、R31の開発主管である伊藤修令先生に乗ってほしい!」というものです。叶いそうで絶対叶わないだろうな~と思っていた「夢」でした。

 

 ところが2013年のワンダーフェスティバルにおいて、伊藤修令先生に、私が作った究極の「R31スカイライン(RB25DET-R」に乗ってもらうということになりました。富士スピードウェイのストレートを全開で駆け抜ける伊藤先生の姿をみて震え涙が出ました。降りてきた伊藤先生に「これは素晴らしい車だ。とにかく音がいい。」という言葉を頂きました。

 

 その言葉を聞いた瞬間、私の中で何かが崩壊していきました。私は一生叶うと思ってなかった「夢」が叶ってしまった上に、最高の褒め言葉を頂いて、もう今日この世が終わってもいいと本気で思いました。

 

 その翌日から「魂」の抜けた状態の私は、生きる目的を失い、「燃え尽き症候群」という心の病に侵されました。その後、私は自分探しの為、1年かけて「世界一周」の旅に出ました。次なる何か「生きる目的」を見つけたかったからです。私は、世界でいろいろな民族に出会い、いろいろな文化を見ました。そこで心震える衝撃的な出会いがありました。この地球には、想像を超えることをやる、人間と企業がいるんだということを知りました。そして、ついに「生きる目的」を見つけたのです。

 

 私は、2014年と2015年の2年間を、自身のスキルと会社のレベルを上げる為の修行の年と位置付けして、必死で勉強と投資をしました。車とラジコン、その両方がある一定の条件をみたしたとき、車屋でもなく、ラジコンメーカーでもなく、世界で活躍できる「グローバル企業」が作れると直感で思いました。

これからの「夢」

 現在、お客さんの数もかなりの人数になり、車両の販売、車検、メンテナンス、チューニング、レストア、事故の交渉相談や修理など、日常の業務が炸裂しております。集めたR31も400台を超え、日々レストアしておりますが、保有するすべてのR31を完璧に仕上げようと思うと、単純計算で40年以上かかります。なので、スタッフ募集中です(笑)

 

 そんな「町の車屋」さん的な通常業務の他に、新しい「夢」へのチャレンジもしたいと思っています。その「夢」とは、車とラジコンを使った、総合的な「エンターテイメント」でございます。私の脳みその中では成立しているのですが、話をしてもなかなか理解しにくいのと、そもそもが企業機密な部分が多いので、あえて「夢」の内容についてはここでは書きません。しかし、企業として、その「夢」に向かって、毎日確実に歩んでいるのは間違いありませんし、何年後かに、我々の仕事が「人類の役に立つこと」が出来たとき、皆さんに私の「夢」が理解してもらえる日が来ると信じています。(^^)

 

 スカイラインが大好きで始めた、私の会社「R31HOUSE」が、これから先、「R31スカイライン」という枠を飛び越え、どのような企業になっていくのか?これからも、ぜひともファンの皆様と、一緒に歩んでいき、一緒に多くの感動をつくっていければなと思っています。

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